マーケティングと営業の間に落ちるもの(BtoBマーケティング)

BtoB企業に対してのマーケティング支援プロジェクトでの話。

料理をつくるには材料が必要なのと同じで、コンサルティングのプロジェクトもまずは素材集めからはじめる。その最初の段階で「さて、どこから手を付けようか・・・」というくらいデータをドッサリといただいた。

資料の説明を聞きつつ、ヒアリングしていると、マーケティング部門と営業部門それぞれの管理指標や目標値がきちんと設定されており、実績値もしっかりと管理されている。「PDCAサイクルを回せ」とか、「ROIを重視している」とか、経営者や事業責任者からはよく聞くが、実際にはなかなかきちんと管理できていないところが多い中、優等生レベルだと思う。


この企業では、企業を顧客として、とあるサービスを提供している。

マーケティング〜営業プロセス管理上の最終指標は「受注額」であるが、中間指標として「ウェブサイトからの問い合わせ件数」が設定されており、この中間指標がマーケティング部門の評価基準となっている。そういうこともあり、マーケティング部門はウェブサイト上の情報を充実させ、使いやすいサイトをつくり、問い合わせ件数を増やす努力をしてきた。

実際に、サイトのリニューアルなどによって、ページビューも増え、問い合わせ件数も増えた。問い合わせのあとは、営業部門につなぎ、アポイントメント取得→提案・見積→受注、というフローになっているので、当然、問い合わせ数の増加に合わせて受注数も増えるはずだった。


・・・が、現実はそうはならなかった。

マーケティング部門としては、自分たちはいろいろと努力をし、目標も達成している。「営業がフォローできていないのでは?」ということになる。

一方で、営業部門の方にヒアリングすると、「以前に比べてリードの数は確かに増えているが質が悪くなった」と言う。アポイントメントを取って営業に行っても、「それほど興味を持ってもらえず、なかなか受注に到らない」と言うのだ。


もちろん、質の高いリードを増やす施策を考えることは大事だし、そのことにも挑戦すべきだ。だが、まず、この状況ですぐにできることがある。

それは、リードの管理と育成(リードナーチャリング)だ。

営業部門が「質が悪い」と言っているのは「すぐに受注できない」という意味で、将来的にもまったく顧客になり得ないということではない。営業部門というのは、短期的な成果を中心に行動しがちなので、すぐに受注できそうにない見込客は「質が悪い」ということになる。限られた時間を受注できそうな見込客に使いたいから当然だ。

そこで、問い合わせの内容などからリードがホットかどうかを見極め、ホットなものはすぐに営業部門へパス、ホットでないものは、もうしばらくマーケティング部門で温めるプロセス(リードナーチャリング)を挿むことを提案した。実際に、このプロジェクトはそのような方向で進めることになり、成果を出すことができた。


具体的に何をして、その結果どうなったか、という肝心なところは、アルトビジョンまでお問い合わせください(笑)。

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