努力は報われるのか

「努力すれば必ず成果が出る」というのは、成果が出ていないのは努力してないから、努力が足りないから、ということになるから、実はこれはなかなか厳しい言葉だと思う。

一方で、「努力は必ずしも成果につながるものではない」というのは、どうだろうか。

今年(2011年)の正月の箱根駅伝で、早稲田大学が優勝した。早稲田大学の選手たちはそれはそれは努力をしたんだろうと思う。しかし、準優勝で涙を飲んだ東洋大学の選手たちだって、優勝を目指して同じように努力してきたんだろう。3位以下のチームの選手たちだってただならぬ努力をしてきたはずだ。
 
正月の駅伝に限らず、受験でも、仕事でも、恋愛でも、努力が成果に必ずしも結びつかないことは誰もが経験し知っていることだと思う。むしろ、努力が成果に結び付かないケースの方が圧倒的に多いはずだ。成果には、努力以外にも環境や才能などの要素や、時には運も大きな作用を及ぼすから当然のことだろう。

では、そのような努力には価値が無いのか、努力することは無駄なのか、努力なんてしない方がよいのか、といえば、もちろんそんなことはない。

「努力すれば必ず成果が出る」というのは、自らの変えられないものについてグダグダ言っててもはじまらないじゃないか、自分のできることを一生懸命にやろうよ、というメッセージだと思う。

また、「努力は必ずしも成果につながるものではない」というのは、努力と成果の関係についての真実の言葉だと思うが、そのことがすなわち、成果につながらなかった努力は無意味だと言っているわけではない。
 
きっと、努力は成果のためだけにするものではないのだろう。

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